私の頭皮のトラブルが始まったのは、中学三年生の時でした。
地元の公立高校を受験するため、私はほとんど毎日塾に通っていました。
その塾は20人程度のクラスで授業を受け、自習もそのメンバーで一つの部屋に入って行うものです。
もともと人と関わるのが得意でない私は仲のいい友人もおらず、知らず知らずの内にストレスが溜まっていたのでしょうか。頻繁に髪が抜けるようになってしまいました。
加えて、分からない問題に直面すると頭皮を掻く癖も付いてしまったため、授業や自習時間が終わった後の私の席の周りは抜け毛だらけになっていました。
あれからしばらく経って、念願の高校に入学しても、私の頭皮や髪の状態は良いとは言えませんでした。
抜け毛は減ったものの頭皮を掻く癖は直らず、乾燥肌ということもあり剥がれた皮膚がポロポロと落ちてきたり、無意識に頭に手が伸びているのか朝起きると枕に血が付いていたり。
流石にこれはまずいと思い、ようやく知り合いの医療機関を受診し、「リンデロン-VGローション」を処方されました。
これで痒みは収まりましたが、癖は直りません。頭皮を掻けば、痒みも再発します。剥がれた皮膚が肩に落ちてくるせいで、黒や紺色の服は着られません。高校の制服が紺色だったため剥がれた皮膚が目立ち、それを見るたびに泣きそうになりました。
誤解を恐れて友人にはきちんと事情を話していましたが、知らない人が見たら不潔な人という認識しかされなかったでしょう。
この癖を直せないか、頭を絞って考え出したのが勉強中のウィッグネットの着用でした。
勉強中や、この記事のような文章を書いている間、私は自分の部屋に引きこもっています。どんな格好をしても誰かに見咎められることはありません。
なので、私はウィッグネットや水泳帽の中に髪や頭皮を全て納めてしまっています。見た目は微妙ですが。
これが大成功し、私は普段ほとんど頭皮に手を伸ばすことが無くなりました。
トラブルが始まったあの年から約三年、ようやく頭皮が回復に向かっています。
この話を数人の友人にしたところ、「悩んでる時頭掻いちゃうのわかる!」という声をいくつか頂きました。
もし私と同じ悩みを抱えている方がいれば、少しでも参考にしてくださったら幸いです。